女王様を手に入れろ! 94
(恵サイド)

藤ノ宮恵、新年早々初詣でおみくじ引いて落ち込んでます。

「おみくじで、そんなに落ち込んでどうする。いつもならオレとお揃いだ!…って、喜ぶくせに」
「だって…」

朝、テレビで見た星占いの今年の運勢が最下位だったんだよ。
その上、更におみくじまで大凶だなんて…。

「光明君と同じだっ!」

なんて、流石にこれは喜べない……。

(海王高校行けるかな。不安になってきたよ~~~)

新年早々ツイて無さすぎ……。

「おみくじで大吉引いたから、良いことがあるとは限らないぞ。親父が体験してるからな」
「へ?どういうこと?」
「結婚前の話だけど、星占いで今年の恋愛運1位で、おみくじも大吉引いて、母さんに告白することにしたらしいけど見事に玉砕。しかも場所は棋院」

うわ………。

その場に居た訳じゃないけど、何か凄く玉砕シーンが想像出来る。
私と同じような感じだったのかも?

「更にトラックが家に突っ込んで全壊。そして、玉砕の傷が癒える間もなく母さんと同居」

……ヒカル先生大変だっただろうな…。
私だったら、心が折れるよ…。

「大吉引いても悪いことが立て続けにに起こることもあるんだから、気にするだけ無駄だ」

ヒカル先生の体験談から、進藤家では占いやおみくじは、あまり信じられてないそうです。

ヒカル先生の話を聞いて元気出た。
私を励ます為に話してくれたんだよね。
ありがとう!光明君。

「光明君、改めて今年もよろしく」
「ああ。あんまり迷惑かけるなよ」
「はい…」
「海王高校、合格しろよ」
「はい…」
「あと母さんの弟子として恥ずかしくない碁を打つこと」
「…頑張ります」

励ましてくれたと嬉しくなってたら、今年も光明君からの課題が沢山出て、ちょっと凹みそうになりました。
でも、これが光明君だし。
今年も光明君は厳しいそうで塩対応されそうだけど、さっきみたい励ましてくれることもあるかもしれないから、めげずに頑張ります!

「何か食べに行くか」
「えっ?」

うわ~~~光明君から誘われたよ!
奇跡だよ!

「うんっ!行く!」

デート延長…断るわけないよね。

「躓くなよ。馬子にも衣装な着物が勿体ないからな」
「酷い…」
「ほら」

酷いことを言いながら、手を繋いでくれる光明君。
今日は優しいな。
光明君の言う通り占いやおみくじなんて、アテにならないかもね。





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「洋明、兄貴と恵のツーショット写真撮った?」
「バッチリ」
「明美お姉ちゃん、まさか自分が加賀お兄ちゃんとのツーショット撮られてるなんて気付いてないみたいだね」
「正美ちゃん、それ進藤には黙っててね。進藤が五月蝿いから」
「うんっ!」
「明子おばあちゃんの1番の関心事は、明美姉ちゃんと加賀さんだからな。あっ、正美と三谷さんのツーショットも頼まれたんだった。てな訳で撮るぞ」
「はーい」
「相変わらずだな…洋明」

(それにしても…なんでオレだけシングルなんだよ!リア充爆発しろ!)


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