進藤家の秘密 04
(彩(さい)サイド)

どーも!1000年幽霊やった後、ヒカルの娘、進藤彩(さい)として生まれ変わった藤原佐為でーす。

(緒方をからか…ゴホン…打ってもらうのは楽しいですね…)

私が打った手に驚いてる緒方たら…もう…。
フフフフフ…。
楽しいっ!

もちろん、さりげなく負けてますけどね。
だから、私が打つ鋭い手への驚きが更に増してるから、更に緒方の反応が面白いのですよ。

酔っぱらってヒカルに、私と打たせろっ!…と迫った罰です!
…っていうのは冗談…ですけど。

「彩…緒方君で遊ぶのは止めなさい」

行洋に注意されたですけどねぇ。

「イヤです」

私のストレス発散です。

喧嘩が絶えないヒカルとアキラ夫婦のお守りは、ホントに疲れるんですから。

この前、大喧嘩した後ようやく念願だった2人目が出来たそうで…。
喧嘩の後だから盛り上がったんでしょうねぇ。
……ゴホン…。

「どーしましょう…どーしましょう…」

と嬉しすぎて部屋中を走り回ってしまったのが、つい数日前のこと。

「絶対!虎次郎の生まれ変わりです!」
「じゃあ、名前は虎次郎(こじろう)するか」

私が、虎次郎の生まれ変わだと断言すると、ヒカルはあっけらかんと言った。

「良いんですか?」
「良いもなにもそれしかないだろ。お前の名前を彩(さい)にした時も、和谷に、Saiを知り合いだろ?って突っ込まれたし、虎次郎って付けても、進藤は秀策好きだからな…で終わると思うぞ」
「有り難うございます」

楽しみですね…。
無事に生まれてくるように、アキラを助けますよ。
虎次郎の記憶がなくても、きっと素晴らしい碁打ちとして生まれてくることは間違いないと信じてますよ!

「さあ、そろそろ本因戦挑戦手合いの結果が出てるころですね。早く帰ってアキラと検討しなければ」

私はウキウキしながら家に向かうのでした。


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