ONE MORE TIME 19
(アキラサイド)

「合コンで目立たないようにしてたアンタが寿退社だなんて、ホント信じられない…」

今日、朝礼で3月末で退職することを同僚に伝えたら、日比野さん達との昼休みはこの話題で持ち切りになった。
こうなると思ってたよ…。

「彼氏のかの字もなかったのにビックリだよね〜」

そう言って、森田さんが僕が作ったミートボールを食べてる。

「塔矢さんの手料理が食べられなくなるなんて寂しいよ」

僕も皆にお楚々分け出来なくなるのは寂しい。

「私の予想通りになったね」

お弁当をつまみながら小林さんが言う。

「ちょっと泰子!アンタ、塔矢の相手知ってるの?」
「まあね」
「何で黙ってたの!?」
「話したら、またミーハーに騒ぐだけでしょ」
「う……っ」

日比野さんは小林さんの指摘に何も言えなくなったみたい。
あの雰囲気からすると、何度か騒いでるんだろうな…日比野さん。
小林さんには前から色々助けてもらってたけど、碁打ち同士だと解ってから特に助けられてる。

「まさかバレンタイン用のチョコ作ってる時に、妊娠発覚するなんてね」

小林さんが僕にしか聞こえないぐらいの声で話しかけてきた。

「…………」

小林さんの「私の予想通り」というのは、僕の妊娠も含まれてる。

「そんなことになる訳ないでしょうっ!!」って叫んでたのに…。
小林さんの予想通りになってしまって、ちょっと恥ずかしいような気もする。

「ところで、結婚式はいつ?絶対出席したいから教えてよ」
「相手が忙しいので結婚式はやらないことになってて…」

結婚式をやらないことを言った直後…

「「えーーーーっっ!!!」

日比野さんと森田さん の悲鳴が響き渡った。

「何で!?やらないなんて、一生に1度の晴れ舞台なのに」

そんなこと言われても、進藤は忙しいし僕は妊娠してるからね。
この感じだと妊娠してることは、まだ日比野さんには内緒にしておいた方が良いよね?
話したら後のテンションが怖しい…。

「じゃあ代わりに、塔矢の送別会&結婚おめでとうパーティーやるわよ」
「それ良いね」

日比野さんの提案に森田さんが乗ってる。

また出た?
日比野さんの悪い癖?

こうなったら日比野さんは止まらない…。
小林さんを見ると「諦めろ」って顔してるし…。

本当にパーティーとか合コン好きだよね。

「塔矢、アンタの結婚相手もパーティーに呼んで欲しいな」

えっ?



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