ONE MORE TIME 09
(アキラサイド)

「そんな言葉信じられない」
「それでも、オレはお前が好きだ」
「絶対信じない」

進藤に好きだと言われても信じられるわけがない。
だって…

「塔矢?アイツが彼女?まさか!ライバルとしては最高だけど、彼女としてはナシだ!ナシ!」
「確かに彼女にたらキツそうだよな」
「そうそう」

進藤と和谷君が話してたこの会話は、確り覚えてるし。

「ライバルの僕はありえても、彼女の僕はありえないだろ?」

あの時、進藤が言った言葉を彼に向かって言ってやった。

「あ…」

僕の腕を掴む進藤の力が弱くなった。
もしかして、言った覚えあるのか?
それはともかく進藤から離れるなら今のうちだと思ったのだけど、掴み直して話してくれなかった。

「そんなこと言ったことあったかも。でも今はお前が好きなんだ!」
「彼女いるだろう?」

彼女がいるかは知らなかったけど、進藤はモテるからフリーなわけないよね。

「いないよ。お前が好きだと自覚してから別れて、その後はフリー」

えっ? 本当に?
本当に僕のこと?

「よしっ、メシ行くぞ」
そう言って、進藤が僕を引っ張って歩き出した。

「オレがどれだけお前を好きか思い知らさてやる」
「ちょ…ちょっと待って!進藤…」

夜遅くて周りに誰もいなかったのが、せめてもの救いだったかも? というか「メシ行くぞ」から「思い知らせてやる】になるんだ?

(相変わらず急な男だな)

後で聞いたことだけど、僕が会社から出てくるのを数時間待っててお腹空いてたんだって。





●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●





で、なんでこうなった…。

(進藤には赤の他人の振りすると決めたの僕だろ)

なのに…なのに…。
僕の部屋で進藤と一緒に寝ていて…。
しかも素っ裸。

お察しくださいって感じだよね…。

「メシ行くぞ」 って言われて、あれよあれよと言う間に進藤と食事することになって、そこでお酒を飲んでちょっと酔ってしまって…。

(何だかんだ言っても進藤と一緒居られて楽しかったから油断した~)

「お前の家どこ?」

聞かれて教えてしまった…。
そして…。

ここからは恥ずかしくて言えない。
再びお指しください。

(僕としたことが…)

僕の決意は何処に行った。
酔ってたとしてもあんまりだ。
初めてだったのに。
唯一の救いは、大好きな進藤だったことか。

………/////

恥ずかしくて、布団を頭まで被ってる。
隙間から進藤を見ると凄くニマニマしながら僕を見ていて、なんだか腹が立った。

「塔矢もオレのこと好きだったんじゃん」

…好きだよ。

やってる最中に進藤が好きだと認めてしまったんだよね。

「戻ってこいよ」
「嫌だ」
「なんで?オレと付き合うなら戻って来ないと遠距離なるだろ」
「僕は付き合うなんて一言も言ってないけど?」

君とそういうことしたからあっさり戻るなんて…恥ずかしくて無理。

「嘘だ〜。あれだけ好き好きオーラ出してたくせにw」

…………/////

……恥ずかしい。

…こうなったら、そう簡単に戻るもんか!



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