「そんな言葉信じられない」
「それでも、オレはお前が好きだ」
「絶対信じない」
進藤に好きだと言われても信じられるわけがない。
だって…
「塔矢?アイツが彼女?まさか!ライバルとしては最高だけど、彼女としてはナシだ!ナシ!」
「確かに彼女にたらキツそうだよな」
「そうそう」
進藤と和谷君が話してたこの会話は、確り覚えてるし。
「ライバルの僕はありえても、彼女の僕はありえないだろ?」
あの時、進藤が言った言葉を彼に向かって言ってやった。
「あ…」
僕の腕を掴む進藤の力が弱くなった。
もしかして、言った覚えあるのか?
それはともかく進藤から離れるなら今のうちだと思ったのだけど、掴み直して話してくれなかった。
「そんなこと言ったことあったかも。でも今はお前が好きなんだ!」
「彼女いるだろう?」
彼女がいるかは知らなかったけど、進藤はモテるからフリーなわけないよね。
「いないよ。お前が好きだと自覚してから別れて、その後はフリー」
えっ? 本当に?
本当に僕のこと?
「よしっ、メシ行くぞ」
そう言って、進藤が僕を引っ張って歩き出した。
「オレがどれだけお前を好きか思い知らさてやる」
「ちょ…ちょっと待って!進藤…」
夜遅くて周りに誰もいなかったのが、せめてもの救いだったかも? というか「メシ行くぞ」から「思い知らせてやる】になるんだ?
(相変わらず急な男だな)
後で聞いたことだけど、僕が会社から出てくるのを数時間待っててお腹空いてたんだって。
●〇●〇●〇●〇●〇●〇●〇●
で、なんでこうなった…。
(進藤には赤の他人の振りすると決めたの僕だろ)
なのに…なのに…。
僕の部屋で進藤と一緒に寝ていて…。
しかも素っ裸。
お察しくださいって感じだよね…。
「メシ行くぞ」
って言われて、あれよあれよと言う間に進藤と食事することになって、そこでお酒を飲んでちょっと酔ってしまって…。
(何だかんだ言っても進藤と一緒居られて楽しかったから油断した~)
「お前の家どこ?」
聞かれて教えてしまった…。
そして…。
ここからは恥ずかしくて言えない。
再びお指しください。
(僕としたことが…)
僕の決意は何処に行った。
酔ってたとしてもあんまりだ。
初めてだったのに。
唯一の救いは、大好きな進藤だったことか。
………/////
恥ずかしくて、布団を頭まで被ってる。
隙間から進藤を見ると凄くニマニマしながら僕を見ていて、なんだか腹が立った。
「塔矢もオレのこと好きだったんじゃん」
…好きだよ。
やってる最中に進藤が好きだと認めてしまったんだよね。
「戻ってこいよ」
「嫌だ」
「なんで?オレと付き合うなら戻って来ないと遠距離なるだろ」
「僕は付き合うなんて一言も言ってないけど?」
君とそういうことしたからあっさり戻るなんて…恥ずかしくて無理。
「嘘だ〜。あれだけ好き好きオーラ出してたくせにw」
…………/////
……恥ずかしい。
…こうなったら、そう簡単に戻るもんか!