人の運命を変える力はないのに、そんなもの見ても何になるのか?と思うのですけどねぇ。
神様らしくどっしり構えていれば良いものを。
(ホント碁に関することになると落ち着きないですね)
碁の神様だからしょうがないのかもしれませんが。
ゴホン…。
話を戻しまして、塔矢の人生では20才前後で立ち直れない程のスランプに陥って神の一手どころではなくなるという運命だと知り、物凄く落ち込んでいたところに、私とヒカルの出会いヒカルと塔矢が出会って
「これで運命が変わる!!」
と、飛び上がって喜んだそうです。
ところが、実際の塔矢の運命は変わらず、スランプと交通事故が起きてしまい…何故か私に八つ当たりする始末。
「お前のせいだ。何とかしろ」
そう言われて、私は塔矢の前にいる訳ですが私は何もしてませんよ。
ちなみに、ヒカルと私の出会い、ヒカルと塔矢の出会いは予定外のことだったそうで神様も驚いたとか。
「私は平安時代の碁打ちで幽霊になって1000年現世彷徨い本因坊秀策として碁を打ち、ヒカルにとり憑いた藤原佐為で~す♪」
久し振りに塔矢のふざけるな~!!を心地よく聞きながら、明るくお茶目に自己紹介をしてみたのですが、塔矢の顔が益々険しくなって…。
これはもう1度あれが聞けますかね。
「ふざけるなーーーッッッ!!!」
ああ…やっぱり。
「ふざけてなんていませんよ。信じられないでしょうけど本当のことです」
塔矢をらしくて安心しますね。
「さあ向こうでお茶でも飲みながら色々話しましょう。塔矢が疑問に思ってることもちゃんと話しますから」
私は塔矢に向けて微笑んだ。
さあ、何から話しましょうか?
やはり最初から話すべきか…と迷っていると、塔矢から話しかけてくれて助かりました。
「貴方は僕を知っているのですか?」
「ええ…ヒカルを通して見てましたから」
「進藤を通して?」
私は塔矢に向けて頷いた。
同じ年のヒカルの強さが信じられなくて、必死で追いかけてきた姿や、どれだけの熱量で碁に向き合っているか。
そして、ヒカルにライバル以上にの感情が芽生え始めているところも。
ヒカルの元から消えた後も、ヒカルと塔矢を見ていたからよ~く知ってます。
「ヒカルと塔矢初めて対局、あれは私です」
「えっ?」
「でも目の前にいたのは進藤で…」
「ヒカルに憑いてた私が、ヒカルに指示を出して打ってたんです。ヒカルってば碁なんて全く知りませんでしたから大変だったんですよ〜」
ちょっとぐらい塔矢に愚痴を言ってもバチは当たらないですよね?
懐かしいです…。
思えばあれが塔矢、そしてヒカルの運命こ分岐点だったんですよね。
神様からお願いされましたし、塔矢には向こうに戻ってヒカルと婚姻してもわないと、私の転生先がなくなってしまいますから一肌脱ぎますか。
ヒカルの為にもなりますし、神の一手に近づきでしょうからアキラに色々叩き込みますよ。
