「今年も色々あったよな…」
「そうだね…」
たっぷり愛し合った後、ポツリ呟いたヒカルに頷いた。
「最大の衝撃は、洋美に「碁なんて嫌い!」なんて言われた事だよな」
あれは本当にビックリした。
「対戦前の父さんと母さんって凄くギスギスしてて空気もメチャクチャ重いからね」
「あれは何度経験してもしんどいからな。碁が嫌いになりそうなぐらい」
「最近、挑戦手合で当たることなかったから、洋美はあの空気ほぼ初体験だったわけだし」
ビックリしたんじゃないの?と言って、正子(20才)は苦笑いする。
「オレは何度か体験して碁は嫌いじゃないけど、プロ棋士とは結婚しないって決めたし」
と話すのは、明光(18才)。
子供達の気持ちを聞いて、碁が嫌いになりそうになってたなんて全く気付かなかったことに申し訳なくなった。
僕達もライバルとしての闘志剥き出しな姿を見せないように気をつけてはいたけど、久し振りに名人戦の挑戦手合でヒカルと対戦で熱が入り過ぎてたのかもしれないと、ヒカルと2人で反省してた。
そして、洋美との関係は義両親のお陰で大ごとになることもなく修復出来た。
義両親にはお礼として温泉旅行をプレゼントしたら、子供達達も一緒に行ったから今ヒカルと2人きりなんだよね。
僕とヒカルが結婚したのは僕達が18の時。
結婚したら、いつでも2人で打ち放題だし、イチャイチャし放題だし結婚しない?って、ヒカルにプロポーズされて僕もそうだよなーと思って承諾。
結婚したから遠慮しなくて良いからと、愛し合いまくっていたら、2年毎に子供を授かってビックリした。
母が出来にくいって聞いてからちょっと油断してな。
「来年の目標は決めた?」
「持ってるタイトル死守は当然として緒方さんから十段を奪取することと、アキラはとイチャイチャラブラブすること」
「………」
僕は手元にあった枕を、ヒカルの顔に押し当ててやった。
「ななな何するんだよ」
「イチャイチャラブラブって…歳を考えろ!今年で40だろ」
「何言ってんの。アキラもノリノリになるくせに。まんざらでもないんだろう」
そう言って、ニマニマ笑うヒカル。
……………/////
何を言ってるんだ!この男は!
もう1回、枕をぶん投げてやる。
「…///、誰がノリノリだって!」
「おいっ!ちょっと待てよ!アキラ」
「ふざけるなーっ!!」
そんなことをしているうちに、日付が変わって2026年になってしまい…
明けましておめでとう!
今年もよろしく!
と挨拶したと思ったら、ヒカルに押し倒されて愛し始める僕達って…。
「…………」
…まあ、良いか。
2人だけで過ごすのも久し振りだし悪くわないから。
僕だってヒカルと愛し合いたいしね。
後で知ったことだけど、ヒカルに子供達からLINEが来てらしい。
「お父さん、最近お母さんが忙しかったからイチャイチャ出来なくて欠乏症でしょ?」
「イチャイチャするのは今更だけど、子供が出来ただけは勘弁してくれよ」
「思う存分イチャイチャしてね」
上から正子、明光、洋美だ。
うちの子供達は何を考えてるんだか…。
新年早々、ちょっと頭が痛い。
あっ、今年の僕の目標は、後世に残るような碁を打つことと、勿論持ってる女流タイトルは死守して、他のタイトル戦も挑戦者目指して頑張ること。