NIZUGI
(ヒカルサイド)

「打つのも楽しいけど、せっかくな夏なんだし、海とか行ってみないか?」

って、進藤に言われて「もしかして、これがデートのお誘いなのか?」と思いながら、まだ付き合ってはないものの、デートというものに興味があってOKしたことを市河さんに話したら…。

「良いじゃない!あっ、アキラ君水着は持ってるの?」
「うん。スクール水着で良いかな…って。あんまり使ってないし…」

ダンッ!!

「ダメよ!せっかく誘ってくれたんだから、ちゃんとした水着にしないとっ!」

スクール水着は良いと言った瞬間に、市河さんは両手を机に叩きつけて、僕に向かって叫んでいた。
「手が痛くないのかな…?」とか「スクール水着も、ちゃんとした水着だと思いますけど?」なんて思ったけれど、とても言える雰囲気じゃない。

(市河さん、テンション高いな…)

「このチャンスを逃す手はないわ。可愛くてセクシーな水着を着て、進藤君をハートをGetするのよ!」

市河さん…凄い迫力…。

「セクシーで可愛い水着なんて、僕には無理だよ…」

正直言うと、水着があまり好きではないし。

「なに言ってるの!アキラ君、進藤君のこと好きなんでしょ」

えっ?
いい市河さん…どどどうしてそれをっ!?

「…////…」

顔が熱い。
僕の顔は真っ赤になっていると思う。

「さあ、アキラ君。水着買いに行くわよ。私が選んであげるから」
「えっ?あっ、ちょっと待っ…」

僕は市河さんに引きずられて、水着を買いに行く羽目になってしまった。

(今日は棋譜並べでもしようと思ってたんだけどな……)

は~~あ。
市河さんにうっかり話してしまったことを、僕は心底後悔していた。





そして、市河さんが選んでくれた水着はビキニというやつで…可愛いとは思うけど…。

(僕にこれを着ろと?)

水着見て固まったのは言うまでもない。

どう頑張っても、ビキニだけで歩く勇気はなく…結局パーカーを羽織ってしまった。

(市河さんには悪いけど、無理なものは無理なんだ…)

僕の水着姿を見た進藤は、ずっと目が泳いで少し挙動不審で…。

(やっぱり水着が似合ってないのかな?)

と不安になった。
デートは楽しかったけどね。

END



市河さんに押し切られて、初のビキニに挑戦するアキラのお話でした。(///∇///)
ヒカルの目が泳いでたのは、アキラのボディにやられて目のやり場に困ったからですよ。(///∇///)
それでも理性を総動員させて、デートを成功させたヒカルは流石ですね。(^_^;)
きっと裏でメチャクチャ市河さんにお礼言ってるんだろうなぁ。(^-^)
お読み頂きありがとうございました。m(._.)m

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