進藤が死んだ。
子供を庇った交通事故で…。
本因坊を獲ったばかりだろっ!
これからの囲碁界支える棋士だと期待されていたのに…。
僕もライバルとして、これから沢山打ちたかったのに…。
それに…。
君が好きだったのに…どうしてっっ!!
その後、僕は進藤を失った悲しみを忘れようと、益々碁に打ち込んだ。
両親にとても心配されたけど、少しでも止まると進藤を思い出して辛いから…。
そんなある日。
「えっ?進藤?」
今、進藤が目の前にいる。
進藤は死んだ筈…どうして居るんだ?
「塔矢…?もしかして、オレが見えてる?」
「うん」
進藤も驚いてるみたい。
進藤は死んだ筈だから…もしかして…幽霊?
まままさか…。
幽霊が存在するなんて…。
「オレさ…お前のことが心配で成仏出来なかったんだわ」
僕が心配で成仏出来なかった?
じゃあ、どうして死んだりするんだ。
「君に心配してもらう必要はない」
「嘘付け、ボロボロなクセに」
「………」
ずっと僕を見てた進藤にはバレてるみたいだね。
「それは…僕を1人にするからだろ。指輪なんか残して。話があるって言うから待ってたのに…」
「ごめん…」
「待ってたら君が事故(にあったって電話あって……」
告白しようと決めて、ドキドキしながら待ってたんだよ。
でも君は来なくて…永遠の別れになって…。
僕は堪えきれなくなって泣き出してしまう僕を、進藤が抱き締めてくれるけどすり抜けてしまう。
「進藤のバカッ…」
でも、子供を庇って事故に遭うなんて…。
身体が勝手に動いた…って言ってるけど、そんなことが出来る進藤が僕は好きだよ。
「なあ塔矢、お前が人生終えるまで一緒にいて良い」
「えっ、どういうこと?」
「オレがお前に憑くんだよ。そしたら打ち放題だし24時間365日ずっと一緒♪」
何を言い出すんだ?
進藤が僕に憑いく?
そんなことが出来るのか?
でも、もし…
………………
……………
…………
………
……
進藤が憑いたら、ずっと一緒で打ち放題じゃないか。
それに、僕は結婚するつもりないから、進藤が憑いていても問題ないな。
「良いよ…。僕を一生独身にした責任取ってもらおうかな」
「塔矢…」
僕の一生独身宣言に喜ぶ進藤。
「そんなに喜ぶなら、勝手に人生終わらせるな!」
僕は思い切り怒鳴ってやった。
「だからごめんって…」
こうして、進藤は僕に憑いた。
その時のショックで、僕は倒れてしまって大騒ぎになったけどね。
それから回りには…。
「進藤を失って壊れてしまった」
「囲碁と結婚するつもりなのか?」
なんて言われたけど、毎日進藤と打ち放題で、僕はとっても幸せだ。