「僕を脅すきですか…」
進藤が結婚した後、対戦成績が落ちて益々自暴自棄になって夜の街を徘徊するようになっていた。
そこで声を掛けられたホストに誘われるまま、お酒に溺れ……ベッドを共にしたり…声を掛けてきたホストが進藤に似ていたんだ。
寂しくて間が差したのかもしれない。
お酒に溺れてホストにチヤホヤされている間は何もかも忘れられんだ。
そんな自堕落な生活を送ってる僕の棋戦成績は益々悪くなったけれど、そんなこと僕にはどうでもよかった。
結婚後、進藤は僕とプライベートで打たなくなっていた。
進藤と共に目指せない神の一手なんてどうでもいい。
「進藤にフラれたのが。そんなに辛いか?」
「どうして…知って…?」
「お前が進藤に惚れてるなんて、知り合いなら誰でも知ってる。知らないのは本人だけってな」
加賀さんは進藤の中学時代で、僕や進藤のことも知っているそう。
数日前、囲碁のプロ棋士の僕と将棋の加賀さんで雑誌対談が企画されて、僕達は再会…だったらしい。
僕との対局は加賀さんの人生を変えてしまったとか…。
僕は覚えてないけれど…。
「オレの囲碁人生をダメにしたお前が、進藤ごときにフラれたぐらいで自分を見失うなんてお前らしくねぇだろう!!」
「あなたに何が何が解るんですか!!!僕らしいって何ですかっっ!!}
「わかんねぇよ!だけどな。告白もしないで怖がってるのが、お前らしくねぇだよ!!」
そんなこと言われたって、進藤との関係を壊したくなかったんだよ!
結局、告白しなくても進藤との
僕はどうしたら良いのだろう?